スマホアプリはWebサイトとは違いプログラムなので、URLやページと言った概念はありません。しかしアプリを通じて売上を挙げたり、コンバージョンを発生させたりするという意味ではWebサイトと大きく変わりません。今回はスマホアプリで収益を上げる際に留意すべき指標とKPI設計について解説していきます。
自社のスマホアプリで確実に収益を出したいという企業の担当者の方はぜひご一読ください。
目次
スマホアプリのダウンロード数は年々着実に伸びていて、これからアプリを出そうとする企業にとってアプリの供給数の多さは留意すべき点です。
平成27年度版情報通信白書(総務省)によると、アプリストアで扱われるアプリ数は飛躍的に増加し、ダウンロード数も伸び続けていて、この傾向は今後も継続する見込みとのこと。
参考:平成27年度版情報通信白書(総務省)「モバイルアプリ市場」
公開されている数百万ものアプリから選ばれるのは至難の技です。
自社のアプリの流入をどう伸ばし、収益に結びつけるのか、という戦略を立てることが欠かせません。
Webサイトとアプリでは集客方法が違います。Webサイトであれば、検索エンジンやSNSを通じての流入がありますが、アプリのダウンロードとインストールはApp StoreとGoogle Playに入り口が限られます。そしてダウンロード数はストアにおける表示順位によって大きく変わります。
多くの人にダウンロードしてもらうためには、サービスが魅力的で使いやすいことは当然のことながら、それに加えてランキングが高くなければなりません。
ユーザーがアプリ紹介ページからアプリストアに流入してから収益がでるまでの流れと見るべき指標についてまとめてみました。それぞれの指標については次項でご紹介します。
流入から収益が出るまでの全体図の中で、最初に設定すべき3つの指標は以下の3つです。いずれも自社の解析ツールや広告配信ツールの管理画面から確認できます。
アプリの紹介ページからアプリストアへの流入数です。
アプリがアプリストアでダウンロードされた回数です。
アプリの売上です。アプリそのものの購入とゲーム内課金の売上などの合計です。
その他の見るべき指標7つについても見ていきましょう。
アプリストアでのアプリの掲載順位です。iTunes StoreとGoogle Playの管理画面で確認できます。同業他社も見る場合はAppAnnieなどの専用サイトを利用します。
CPI(Cost Per Install)はインストールあたりのコストのことです。
広告配信コスト÷インストール数=CPI という計算です。
アプリをダウンロードし、インストール・起動するまでの単価の指標として用いられます。広告配信ツールの管理画面で確認できます。
アプリを起動した人の購入率です。売上・課金人数・ダウンロード数の情報から算出します。
ARPPU(Average Revenue per Paid User)は課金ユーザー1人あたりの平均化金額を示す指標です。主にソーシャルゲームで活用されます。売上・課金人数・ダウンロード数の情報から算出します。
アプリを起動している人数とダウンロードに対しての起動の割合です。アクセス解析ツールのレポート画面から直帰率を確認することでわかります。
掲載されたレビューの数と、それぞれの星の数です。iTunes StoreとGoogle Playの管理画面から確認できます。
掲載されたレビューの文章そのもので、iTunes StoreとGoogle Playの管理画面から確認できます。
KPIはビジネスのゴールであるKGI(最終目標評価指標)を達成するための途中業績をチェックするための評価指標です。アプリを開発すること自体が目的になってしまっているケースも見られます。本来はアプリの開発・運用は、ビジネスの目標達成に向けて行われるものであるはずです。まずはKGIを設定することが重要です。
ビジネスの最終目的KGIを設定します。「売上」であることが圧倒的に多いでしょう。KGIは具体的な数値目標と、期間を設定します。
KSF(Key Success Factors)とは重要成功要因と訳されますが、成功のカギという意味です。ユーザーが商品やサービスを購入する際に重要となってくる要因を指します。KSFはKGIに影響を及ぼすものであり、かつ自社でコントロールが可能な指標を選びます。例えば、KGIが売上の場合、考えられるKSFは「DAU(1日あたりのアクティブユーザー数)」「平均単価」といった具合です。
KGI達成に向けて、どのKSFを選び、どの程度の目標値(KPI)を設定するのか検討を進めます。KGIやKPIは独立した指標ではなく、ビジネス戦略に基づいてプレイクダウンさせて決めていくものです。
アプリの分析において大切なのは、ダウンロードから収益までを確認し、どこに課題が発見し、改善ポイントを見つけていくことです。そしてひたすらPDCAを回していきます。また順位や評価がダウンロード数にどう影響を及ぼすかも見ておくことが必要です。アプリスをリリースして終わりにせず、機動的に改善を行っていくことが重要です。
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