今回の事例は世界的に有名な家電メーカーのお客様のプロジェクト事例をご紹介します。
外資系メーカーでグローバルレベルでは、世界トップシェアを誇る家電メーカーに対し、メーカー名の認知度を拡大&集客強化を図るための施策としてオウンドメディア構築をご提案し、実行した事例です。非常に大きなプロジェクトとなったため、1記事では、とても書き切れないのですが、今回は特に本記事の想定読者である、オウンドメディアの担当者やマーケ担当者の方に対し、役立ちそうな施策ポイントをご紹介します。
目次
家電製品というものは、一般的に消費者にとって安い買い物ではありません。
そのせいもあってか、キーワード調査を行ったところ、「商品ジャンル名 + 悩み関連ワード」といったタイプの悩み系キーワードが多くの検索されていることがわかりました。
そこで、そういった悩み系のキーワードで検索してくるユーザーの悩みを想定した上で、 自社の製品紹介をするのではなく、その悩みの解決方法を社内の技術担当者に回答させる、というインタビュー企画記事をオウンドメディアで用意しました。 こうすることで、専門的な知識を持っている社風もアピールできると考えたためです。
これらの施策の結果、狙った商品カテゴリの「商品ジャンル名 + 悩み関連ワード」で、SEOで軒並み1位を獲得し、現在も安定した見込み顧客のサイト流入元になっています。
よりターゲットとなりうる層に対し、効率的に予算を抑えてリーチをはかり、ブランド認知度を高めていく目的で、モニター記事の企画・作成を行いました。モニターとして選んだのは、下記のいずれかを満たす、インフルエンサーです。
・ターゲットとなる層が憧れを持つような生活を送っている人
・ターゲットとなるユーザーが共感しそうな人
なおインフルエンサーといっても、超有名人を起用するとそれなりに費用もかかってきてしまうので、本プロジェクトでは、ターゲット層が普段使うことが想定されるSNS上で、数万人程度のフォローワーがいる人(いわゆるマイクロインフルエンサーと呼ばれるような人)に対しお声掛けしました。商品を実際に数週間ご自宅でご使用いただいた上で、実際にご自宅にインタビューにお伺いし、記事にしました。
ただ、いくら自分が好きなインフルエンサーの記事でも、企業の広告記事だと、少し萎えて読む気が無くなるなんてこと、ありますよね?
そういったことを防ぐために、インタビュー内容としては、マイクロインフルエンサーの考え方や生活で気をつけていること、生き方の哲学など、その人柄にフォーカスを当てた記事内容を中心にし、そういった生活を支えているのが、この商品です。といった形で、より自然な形の記事になるよう心がけました。結果、狙った通り、SNS上でのUGCを増やすことに成功し、ブランド名の指名検索数を大幅に増加させることができました。
オウンドメディアはしっかりとしたコンテンツを作り機能させていくには、担当者数人での運用では限界があります。 また、せっかく現場にはいいコンテンツやネタがあるのに、メディア担当者がそれを把握できていないなどのケースもあります。
こういった事態を避け、よりその会社の魅力を引き出し独自性を出すために、様々な現場の社員さんに協力を依頼し、全社を挙げたコンテンツ制作体制の構築を図りました。
最終的に、社長にインタビュー出演してもらったり、各社員の顔を出し、そのプライベートな一面を出すことで「クールなイメージ」を脱却し、「温かみ」や「人間味」がある家電メーカーという印象を与える記事を複数用意しました。
また地方にある製品の開発工場に取材に出向き、そのメーカーならではのものづくりの哲学を紹介したり、そのための具体的な仕組みを紹介しました。そうすることで、製品の向こう側にいる「人の顔」を印象付けるようにしました。