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大手スポーツブランドのECサイトについて、「リスティング広告、SNS広告、アフィリエイトを行っているが、 昨年と比較し、売上が大きく下がった。社内に詳しい人材がいないので困っている。」とご相談いただきました。
お打ち合わせにてヒアリングをし、NDAを締結後、 GoogleAnalyticsとSearchConsoleのデータを分析したところ、 リスティング経由の売上よりもSEO経由の売上が大きく減少していることが判明。 ブランドの屋号名キーワードですら、楽天ショップ、Amazonショップサイトの方がSEOで上位化している状態になっていました。 特にSEO対策はしてはいなかったものの上位化できており、多くのSEO流入を生み出していました。アイテム系キーワードでは昨年よりもSEO順位が下落していました。
グローバルで展開しているブランドということもあり、今までは海外にある本社からの指示に基づいて サイトを改修してきていて、日本側のサイト運用チームが主体となったSEO対策に留意した改修は一切行ってこなかったとのことでした。
Organic Searchの流入減少に対する改善方向性として下記の3つの方向性を提案しました。
一つずつご説明していきます。
ECサイトにおけるSEOでは、商品詳細ページの説明テキストは最重要ポイントの一つです。
現状
商品詳細ページのテキストが商品の素材の説明と最低限のサイズ表記が大半といった状態でした。
文字量が多ければいいわけではありませんが、
・モデル着用のお写真がある商品であれば、モデルの身長、体重、着用サイズを記載
・スタッフ着用コメントを記載
・商品の素材感や機能、お勧めポイント説明テキスト文章を追加。
商品紹介テキストをユーザーが知りたい情報を追加する形で充実化することで、SEO的に大きく改善が見込めます。 また、詳細ページの充実を通して、ユーザーへの商品情報の訴求を強めて、購入確率を向上させます。
ただ、現在少人数でサイト運用を行っているため、これ以上、現場スタッフにタスクの上乗せが難しいとのことでした。そこで、詳細ページのテキスト充実については、弊社のライターとカメラマンを派遣し定例で行うことにしました。
単に検索エンジンからの評価を上げるためのテキストを追加するのではなく、商品説明テキストの総量を増やすことで、UX(ユーザー体験)の向上も図りました。
屋号系ワードでの上位確保のために、Googleからのサイトへの評価への影響度が大きい改修を繁忙期にやるとまずいため、事前に改修内容に対するSEO面からの評価が必要と感じました。
屋号系ワードでの上位確保のために、 SEO流入を大きく左右する改修の影響度の評価と時期の検討については、 事前にその影響度を把握して、実装方法や、実装タイミングを検討する必要があることをお伝えしました。
例1.ページの削除や統合のタイミングでの過去URLのリダイレクト
変更したURLからのリダイレクト方法やその設定漏れがないかを注意する必要がある。
例2.関連サイトからのリンク減少
関連サイトからのリンクがなんらかの改修の際に大きく減少してしまわないか注意する必要がある。
例3.タイトルタグ等のSEO的に大きく影響する要素の文言変更
タイトルタグはSEO上、順位に非常に大きく影響を与える。
さらなる売上向上を図っていくためには、現在リーチできていないターゲット層にアプローチするため、 現在上位化できていない、ターゲット層が検索しそうな購入確度の高いキーワードでの上位化が必要と考えました。 そのため、オウンドメディアを実装し、ターゲットが興味を持ちそうなコンテンツ記事を新規で追加していくことにより、新規ユーザーへのリーチを拡大していくことを提案しました。
以上がSEO面からの提案でした。 また、SEO面以外も、アクセス解析の結果、UI面においても課題が見つかったため、UI改善の提案も行いました。
カートの個人情報入力画面まで遷移しているユーザーの半数近くが、購入完了までたどり着けていない状況であったため、 SEOだけでなく、UI面についても改善が急務であると感じました。UI面に対しても継続的な改善・検証体制を築くため、 SEO対策だけでなく、アクセス解析・UI改善コンサルティングも合わせて提案しました。